落とし込みブログ
~落とし込みやらないときはこんな日々~
つれあいの心
昨日、義母、家内の母親がなくなった、享年数えの78歳。
 まだ、若い。
 肺ガンだった。腰が痛いと言って救急車で運ばれたときは、もう全身にガンが廻り、手遅れだったという。
 義母は、30歳代から目を悪くし、60歳には完全に見えなくなっていたが、それでも、点字をはじめ、ジョッキングをし、墨絵、裁縫、卓球といろんなことに前向きに生きていた。
 見えないのに、毎日、掃除・洗濯、食事も作っていたという。
 盲目になるまでに、おそらく網膜に焼き付けたであろう家の周りや家の中の空間をたよりにして移動し、覚えさせた手触りやにおいや味をもとに、料理の出来具合やそのほかの様々なことを呼び起こしてやっていたのだろう。
 
 目が見えない20年というのは、自分には想像もできないが、つらいとかきついとか一切言わず、いつもおだやかにそして明るくふるまっていた。
 たぶん、義母の中では20年前の風景があり、建てたばかりのきれいな家の間取りやカーテンがあり、フライパンや鍋の中の食材が色鮮やかに湯気をたてていたのではないだろうか。
 
 しかし、手探りでは限界があったのだろう。
 義母の部屋はカーテンも閉まったままで、日光もあまり入らず暗く、カビがあちらこちらにあった。たばこも吸わない母が肺ガンになったのは、きっと、カビの中で過ごしていたからに違いないと家内が言っていた。
 
 別に非難をするつもりはないが、義父はあまり家事には関わらなかったらしい。
 16歳で何か分からないまま義父と結婚をしたらしいが、義母はどんなことを思いながら、この世を去ったのか。

 僕は、結婚をしてから、ほとんど仕事と釣りの20年あまりを過ごしてきた。
 結婚をしてからすぐに子どもができて、ほとんど子どもと家のことだけをしてきた家内。
 若いうちに喜ぶことほとんどしてやっていないなぁ。

 家内は言う、
「今さら、ベタベタされたって、もう遅い。」
 20数年はもう取り戻せないのかな。


チヌ落とし込みシルバーステージ21
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