落とし込みブログ
~釣りに行けないときも釣れズレに~
釣りの雑学
雑学というと失礼になるかもしれないが、最近読み返している本がある。

 以前、本屋で見かけて、何気なく買った本で、
一本釣り渡世

石橋宗吉という千葉県勝浦の漁師の話を聞き書きした形で構成されている。

 この石橋宗吉という漁師さんは、今ではおそらく全国の漁船・遊漁船に取り付けられている、あの船尾の帆「スパンカー」の考案者で、そのほか、サビキ仕掛けの原点、サバの「ハイカラ釣り」を全国に普及させたり、様々な釣法、漁具を編みだし「一本釣りの神様」と呼ばれた人だそうだ。
 この本が実に面白い。
というか、僕はこのような、いわば物事の黎明期(れいめいき)の話が大好きなので、つい、のめり込んでしまうのだ。

 その話の中からの抜粋引用。

「…○○さんが、なぜタイ釣り名人か。道具や釣り方は一級品である。しかし、より重要なことは潮の判断が抜群に秀でていたことだった。潮を読む目の確かさ、これは動物的なカンであった。…」

「…潮には方位、勢い、水温、水色という条件が付く。釣り漁師の上手、下手というものは、潮の動きや状態をどこまで読めるかできまるものだ。…」

「山は覚えた。潮もどうにか読める。次は、釣らんとする魚の習性を知らねばならん。このことは対象とする魚向きの道具作り、餌、道具の扱い方と船使いに深く関わってくる。魚の習性をよく知ること。これまた一本釣り漁師の必修科目である。」
などなど。


 天才的な五感のひらめきと記憶力に常に研鑽・努力を怠ることなく、生涯一本釣りを通した一徹漁師の話は、趣味とはいえど、対局の飽きやす、冷めやす凡人の僕にとっては、感心することがいっぱい。


 なぜ、黎明期の話が好きかと言うと、そこには、ドラマ・冒険があり、荒々しく一途な工夫・開拓の世界があるから。
今でも無いことはないが、すでに整った環境の中ですることだからスマートすぎて窮屈で…。


  論語に、「子曰。温故而知新。可以為師矣。(子曰く、故きを温〈たず〉ねて新しきを知れば、以て師と為るべし。)→孔子は言った。古い事蹟を研究し新しい理義を発明・新知識を得る。この人こそ師の任に耐え得る人だ。」
ということばがある。



 黎明期の物事や考えは、今でもハッとさせられる大事なことを再発見することができる。現在のルアーやジギングで流行しているエギ・スッテや鯛カブラやインチクなるものにしても、地方の漁師が苦労の末、考案した伝統漁具をもとにしているのだから。


 僕自身、「落とし込み釣り」ということばが一般的になる前の、いわば「フカセ釣り」というころからこのジャンルの釣りをやってきているから、落とし込み釣りの黎明期を過ごしたという意味では幸せかな。



 そうそう、黎明期といえば、釣り雑誌の「釣りファン」が発行した若松敬竿氏の「軟竿愚見」。 この本も氏が多くの有名人と石鯛・チヌの釣りを開拓していく九州の釣りの黎明期の様子が大変面白く書かれてあって何度も読み返した。残念ながらもう手に入れることも難しいけど。


 その中に登場する小川陽一郎という人物は天才と呼ばれ、釣りだけではなく様々な方面で天才ぶりを発揮しておられるらしい。その釣りは魚の本能に働きかけるもので、漁師も真似ができない、つまり、常人には及ばないと言われているそうだ。
 この小川陽一郎氏の話もネットにもあるので読んでみるととにかく面白い。
 

 こんな釣りに関するいろんなことが、落とし込みにも、生き方にも感銘を受けることがたくさんある。
 

 とにかく釣りは面白い。
 釣りで出会った方々に感謝し、また来年も楽しく釣りができることを祈りながらの大晦日です。またねー!




チヌ落とし込みシルバーステージ21
サヨリ釣り
先日、沖防に行ったときサヨリが釣れていた。
 沖防では大体、11月ぐらいから釣れ始めるらしい。
 今年はやらなかったけど、サヨリが釣れ始めたら、何回かは楽しむのが毎年のこと。

 サヨリと言っても馬鹿にするものじゃなくて、釣り方は結構マニアチックなので釣る人と釣らない人の差は歴然。
 どんな釣りにも名人という人がいる。

 また、この名人のやり方を学ぶと大変参考になることが多い。
 落とし込みなら落とし込みだけっていうのじゃなくて、磯釣りやダゴチン釣りやそのほかのいろんな釣りを経験するのが、結局、落とし込み釣りにも役にたつことが多いから、いろんなジャンルの釣りを経験していてそんはない。

 その、沖防のサヨリ釣り名人の釣りを見ていると、ふと、昔、AMAの松下新五 名誉会長とサヨリ釣りに行ったときに教えてもらったこととダブったので。ちょっと思い出しながら記録の意味も含めて整理しておこうかと思った。

サヨリ釣りの鉄則
●晴れてさざ波があるときがいい。べた凪はダメ。
●風を背に受けて釣座を構える。
●ジャンボアミを水に薄く溶かして撒き餌にする。
●釣り方
 ・まず、竿下(船からだったら、船の1mほど前)にひしゃく1杯の撒き餌を打つ。
 ・打ったところに仕掛けを入れる。
 ・釣れたら、鈎をはずす前に、ひしゃく半分撒き餌を打つ。
 ・魚をはずして、餌を付けたら、またひしゃく半分打って、仕掛けをそこに入れる。

●撒き餌は、手前に絶えず少しずつ(絶対に遠くに撒かない。絶対にたくさん撒かない)
●竿は、渓流硬調の4mぐらい。
●鈎:赤袖4~6号、
●道糸:透明1.5~2号 ※透明であること。
●ハリス0.6~0.8号 潮が澄んでいるときは4号鈎ハリス0.6号を40~50cmに長くとる。
●サルカン:小
●ガン玉:2号
●とばし浮子:小
●アタリ浮子:極小
●浮子下:約1m
●餌のサシアミは小さく、また鈎先は絶対に出さない。

この釣りのポイントは、

1.撒き餌を少量を絶えず。そして遠くに撒かないということ。
2.道糸:ハリスは、サヨリは目がいいのでできるだけ細く、しかも透明であること。
3.餌から鈎先は絶対に出さない。

 この釣りをしていない人の横では、サヨリは遠くに行って、しかも満腹になるのであまり釣れなくなる。

さて、この釣りが、落とし込みではどんな役にたつのか。



チヌ落とし込みシルバーステージ21
釣りキチ三平の啓発
寒いし、体の調子もよくないので、釣りをあきらめ、ジトーッ。
 暇にまかせて、ここしばらくはマンガの本を片っ端からよんでいて、次は釣りキチ三平かなと1巻から手をのばした。
 しばらく読んでいると、魚神さん登場。
 この人、登場時はまだ、顔の傷も大きくスマートじゃない。

 でも、三平は魚神がタバコの吸い殻と灰皿替わりの缶を土に埋めたのをみて、
「マナーがいい人だー!」
と感動しているのである。

 読んで思わず、笑ったが、このころは、それでも環境保護となるような、ひどいポイ捨ての時代だったんだろうと思った。まず、環境保護ということば自体がほとんどなかった。
 
 三平の中ではいろいろな啓発的なことが書かれている。

 環境問題や釣り場の保護・マナー、釣りに対する示唆など。

「O池の滝太郎」のあとがきにはこう書いてあった。

「僕の作品には…特に、アルファベットで表示した‥Y川とかU沼とか‥。なぜ、こうした表示を用いるのか‥? それは実在するからである。実在していて、実名をあかせば様々の支障をきたすおそれがあると考えてのことである。特に釣り場などは、不用意に実名をあかしたばかりに、ドッと大勢の釣り人がおしかけ、無残にあらされてしまったという苦情を聞いたこともあるし、土地の人々にたいへんなめいわくとなった実例のいくつかを知っている‥。」
 <引用:講談社 KCスペシャル163 釣りキチ三平 第7集 謎の魚釣り編Ⅰ あとがき>

 僕のHPでも、だんだん地名、釣り場をふせることが多くなった。これは上記のようなことが実際に起こってしまったのを反省してのことだ。
 HPや書籍などで公にするってことは、発信する側はそれなりの責任をもつことは当然で、様々な非難にも責任をもって対処する覚悟をもつことは最小限必要だろう。

 釣りたい。でも、この場所はずっと大事にしたい。
 落とし込み釣りに限らず、線引きができない様々なことを、自分の中で、できるだけだれもが納得できるように一般化しながら、釣り人は長く釣りを楽しんでいけるといいなと思う。









チヌ落とし込みシルバーステージ21
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